
ごあいさつ
このたび笠間稲荷神社において、御本殿の改修を記念し、奉納ライブを開催する運びとなりました。
千年を超えて人々を見守り続けてきた神社に、雅楽と現代音楽が響き合い、時を超えて空間を包み込みます。
出演は、石田多朗 × 常世、U-zhaan × 環ROY × 鎮座DOPENESS、冬にわかれて。
それぞれが日本の音楽シーンで確かな存在感を放つアーティストであり、
本公演ならではの特別な組み合わせが実現しました。この日限りの貴重な一日となることは間違いありません。
神社の歴史と息づく空気のなかで奏でられる音楽は、これまでにない体験を生み出し、
神社史においても、日本の音楽文化においても、記憶に残る一日となることでしょう。
笠間稲荷神社 御本殿について

御本殿(国指定重要文化財・その他)
御本殿は江戸時代の末期安政・万延年間(1854~1860)の再建で、
銅瓦葺総欅の権現造で、昭和63年国の重要文化財に指定されています。
御本殿周囲の彫刻は、当時名匠と言われた後藤縫之助の作「三頭八方睨みの龍」「牡丹唐獅子」、
弥勒寺音八と諸貫万五郎の作「蘭亭曲水の図」等実に精巧を極めています。
本ライブのコンセプトは“感謝”

神道においては、すべて万物に対して感謝であり、神道の最上級の学びは「感謝」と「清浄」です。
現代社会では便利さが進み、金銭を支払うことで様々なサービスを受けることができるようになりました。
その結果、日々の出来事に対する感謝の気持ちが薄れつつあります。
こうした感謝の心を取り戻すために、神社は重要な役割をになっていると考えます。

会場設計プラン イメージ図
会場となる笠間稲荷神社境内の拝殿前に、むしろを敷詰め、内と外をつなげる設計になっています。
むしろの上で、靴を脱ぎくつろいでご鑑賞いただきます。
出演アーティスト
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石田多朗 × 常世
いしだたろう/作曲家、音楽プロデューサー。 上智大学卒、東京藝術大学大学院修了。株式会社Drifter 代表取締役。2024年にエミー賞最多受賞作品『SHOGUN』 で日本の伝統音楽を取り入れた編曲を担当し、作曲賞およびメインテーマ賞にノミネート。2025年には『SHOGUN』 サウンドトラックがグラミー賞にもノミネート。雅楽をはじめとした日本の伝統音楽やその美学を国内・国外に発信する第一人者としても評価を受けている。2025年8月に雅楽と西洋音楽を融合したアルバム『常世』をリリース。
「常世 TOKOYO」
石田多朗:ピアノ、シンセサイザー
中村仁美:篳篥、和琴
中村かほる:楽琵琶
中村華子:笙
伊﨑善之:龍笛
田中李々:バイオリン
七澤達哉:ヴィオラ
成田七海:チェロ -
U-zhaan × 環ROY × 鎮座DOPENESS
タブラ奏者とラッパー2名による音楽ユニット。それぞれの個性を活かした音楽活動を展開しており、ラップとタブラの即興演奏を特徴とする。2011年に初めて共演し、2021年にアルバム「たのしみ」をリリース。
U-zhaan(ユザーン)/タブラ奏者。世界的なタブラ奏者であるザキール・フセイン、オニンド・チャタルジーに師事。インド音楽をベースに様々なジャンルの音楽家とコラボレーションを行う。
環ROY(タマキロイ)/ラッパー。これまでに6枚のアルバムを発表。MV「ことの次第」が第21回文化庁メディア芸術祭にて審査委員会推薦作品へ入選。NHK ETV「デザインあneo」に音楽家として参画。絵本「よなかのこうえん」を福音館書店より発表。
鎮座DOPENESS(チンザドープネス)/ラッパー。2000年代MCバトルシーンから台頭し、様々なアーティストとコラボレーションを展開。「ULTIMATE MC BATTLE」’09全国優勝。
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冬にわかれて
寺尾紗穂(P.Vo)伊賀航(Ba)あだち麗三郎(Dr)によるバンド・プロジェクト。2017年に結成、2018年1stアルバム「なんにもいらない」、2021年2ndアルバム「タンデム」、2023年3rdアルバム「Flow」をリリース。実験的でありながら懐かしいポップスの佇まいが支持されている。
寺尾紗穂(てらおさほ)/シンガーソングライター、文筆家。
各地の古謡を探求する活動も行う。主題歌の提供や CM楽曲制作、
新聞やウェブでの連載も多数。 2022年には「Dear にっぽん」
(NHK)のテーマ 曲に「魔法みたいに」が選ばれ、
教科書『高校生の音楽 I』(教育芸術社)にも掲載される。伊賀航(いがわたる)/ベーシストとして、細野晴臣、星野源、
ハナレグミなど、数多くサポートを務める。あだち麗三郎(あだちれいさぶろう)/シンガーソングライター、
プロデューサー。多方面でサポートも行う。